2007年5月30日水曜日

「コンパイラ」第7回

  • 実施日:2007-05-30(水) 1限
  • 内容:最左導出、最右導出、文法の曖昧性、左再帰とその除去方法、文脈自由文法の限界(4章最後まで)
早いもので、もう前期の講義の折り返し点なんですね。果たしてコード生成まで行くのか、かなり不安が残りますが、まあそれはともかく。

今日は、配布資料の4章の最後までをお話ししました。次週から構文解析の手法に入りますが、その際に最左導出がひじょうに関係してきます。また、曖昧でなく左再帰のない文法を対象とします。その意味で、今日の話は次週以降に関連してきますので、理解しておいてほしいと思います。

最後にお話しした文脈自由文法の限界はどう感じられたでしょうか。コンパイラで用いられる手法には、正則表現や文脈自由文法といった理論的なものの他に、かなり泥臭いものもあります。それは、ここでお話ししたように理論的な手法に限界があって、現実的な手法で解決したほうが楽である、という理由によることも多いです。こういう「清濁合わせ飲む」みたいなところが、コンパイラの話をややこしくしている一つの原因のような気がしているのですが、なるべく整理をしてお話ししていきたいと思っています。

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